研究概要

 平成14年の薬事法改正以降、本邦で行われてきた医師主導治験は、GCP省令や関連通知を指標として個々に試行錯誤しながら遂行されており、その経験を集約・評価した報告はありません。私たちは平成22年度「医師主導治験における治験調整事務局の標準化・効率化に関する研究」班において、これまでに実施された医師主導治験の実施体制を調査し、治験調整業務の実態について調査を行うと共に、一部手順書やロードマップの作成による標準化を目指し、調整業務上有用と考えられるITシステムの提案を行いました。同研究班による調査結果では、治験調整事務局のマネジメント業務の課題も多く明らかになりましたが、実施医療機関との調整に苦労した事務局が多く、医療機関における医師主導治験の知識習得や手順が体系化されていない現状が推察されました。そこで、平成23年度は、実施医療機関の体制整備による医師主導治験の円滑な遂行を目指すとともに、治験調整事務局の担当者および実施医療機関に提供する教育ツールを作成することを目的に、以下の計画を立案しました。


【目的】
 平成22年度の同研究班による医師主導治験における治験調整事務局業務の検討に続き、平成23年度は、実施医療機関における医師主導治験の円滑な実施が可能となる体制整備を目指す。また、治験調整事務局を担当する者および実施医療機関に対する教育ツールを作成し、それぞれの知識・スキルを補うことで業務の円滑化・効率化を図る。


【研究方法】
 本研究では、以下の4点を検討することで、医師主導治験の問題解決を検討する。
(1)医師主導治験における実施医療機関の実施体制の調査と標準業務手順書の作成
(2)教育コンテンツの作成
(3)平成22年度に作成したモデル標準業務手順書の見直し
(4)平成22年度に作成したITツールの評価と改良点の検討


【研究期間】
 平成23年4月27日から平成24年3月31日まで


【研究組織】
研究代表者
笠井 宏委 京都大学医学部附属病院 臨床研究総合センター 開発企画部
研究分担者
青谷 恵利子 北里大学臨床研究機構 臨床試験コーディネーティング部
伊豆津 美和 株式会社CTD
川島 弓枝 滋賀医科大学医学部附属病院 臨床研究開発センター
松嶋 由紀子 慶應義塾大学薬学部 医薬品開発規制科学講座
風見 葉子 北里大学臨床研究機構 臨床試験コーディネーティング部